2006年以前の建築物はアスベストの事前調査が必須

かつては奇跡の鉱物と呼ばれていた石綿は、戦後の高度経済成長期の時代は家庭用品や自動車の部品、そして建築物の建材など幅広い分野で活用され続けていました。石綿はアスベストと呼ばれる鉱物で、曲げや引っ張り力に強く耐熱性やアルカリ性に優れ、熱絶縁性を持つ、電気絶縁性を有し耐摩擦性に優れているなど様々な有用な特性を持ちます。しかし、人体への有害性が問題視されていたことから現在は使用することが禁止されています。また、禁止されたのは平成18年度(2006年)でこのとき石綿が重量の0.1%を超える製品の輸入・製造を禁止されたといった経緯があります。

解体工事を行うときには事前調査を実施して、アスベストの使用の確認をしなければならないこと、事前調査でアスベストの使用が認められたときには石綿の除去が必要であり、通常の解体工事とは異なる作業が行われることになるわけです。ちなみに、事前調査の必要性は、2006年の9月以降に着工したものについては使用されていない可能性があるので調査の必要性は少ないのですが、8月31日以前の着工については使用されている可能性が非常に高いので解体工事前に事前調査を実施しなければなりません。なお、アスベストが使用されているのか否かは、図面や現地で調べるといいます。図面に記載が行われている場合は、その個所を重点的に調べることになりますが、図面に記載がないときなどは現地で調べたり必要に応じてサンプルを採取して検査・分析を行います。

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